はじめの一歩 森川ジョージ 講談社 週刊少年マガジン スポーツ、少年漫画、格闘 既刊130巻(2021年3月現在)

『はじめの一歩』(はじめのいっぽ)は、ボクシングを題材とした森川ジョージによる日本の漫画作品。1989年から『週刊少年マガジン』(講談社)で連載中。各話数の通し番号の表記はそれぞれ「Round.○○」。

🄫森川ジョージ/講談社

母子家庭のいじめられっ子であり、釣り船屋を親子で支えている主人公・幕之内一歩が、プロボクサー鷹村守との出会いをきっかけに鴨川ボクシングジムに入門。「強いとは何か?」という問いの答えを求め、プロボクサーとして、また人間としても成長していく過程を、周囲との交流やライバル達との戦いを通じて描いてゆく。主人公のみならず脇役である仲間やライバル達の戦いも詳細に描いている点が特徴的であり、作者は「登場人物全員が主人公です」とコメントしている。

登場人物の多くにボクシングの歴史を彩った実在選手の姿が投影されている。作者自身も実際にボクシングジムのオーナーで著名なプロボクサー達と親交があり、『週刊少年マガジン』誌上でも若手を応援するコメントなどを載せている。

2019年8月時点で累計発行部数は9600万部を突破している。1991年(平成3年)度、第15回講談社漫画賞少年部門受賞。

2012年12月5日発売の週刊少年マガジン2013年1号で、連載1000回を迎えた。

199X年日本の東京の町を舞台とし、とりわけその一角にある「鴨川ボクシングジム」を中心に物語が展開される。

🄫森川ジョージ/講談社

国名・地名や有名施設は実在のそれに準じており(後楽園ホール、両国国技館など。「下野動物園」といったように一部例外もある)、市民の生活や感覚もおおむね作品の連載時期であった90年代のそれに準じている。 さらに、鷹村の家の黒電話が留守番電話になる、青木や木村が携帯電話を持つようになる、登場人物が皆シャツインの着方をしなくなるなど劇中でも実際の90年代日本と同様の変化がみられた。しかし連載が2000年代に入っても尚この世相を反映させる傾向が続いたため、DVD、スマートフォン、ETCなど、時折90年代の時代設定に不釣り合いな要素もみられるようになった。

登場するボクサーやボクシングジムはすべて架空のものであるが、例外的に実在する海外の有名ボクサー(当時の現役含む)や引退済みの日本のボクサーは引き合いに出されることがある(ファイティング原田、マイク・タイソンなど)。

最初は気が弱く見られがちな、いじめられっ子の幕の内一歩がボクシングを通じて成長していく物語ですが、気が付けば130巻にもなり、超長期連載であります。鴨川ボクシングジムの面々も個性に満ち溢れて、活気があり、ボクシングを余り知らない人にも分かりやすく説明し描かれています。この作品を読んでいない人が1巻から読むのは大変ではありますが、コロナ禍のステイホーム中に読んでみるのも良いかもしれませんね。作中で恐らく人気なのが幕の内一歩VS千堂武士の「ララパルーザ」がとても良かったし感動しました。二人の呼吸、意識、五感、観客が一体となり、とんでもない地響きが起きる圧倒的な現象に思わず手に汗握るベストバウトです。この漫画の最終は一歩と宮田のマッチアップのはずが、一歩は一旦現役から退きセコンドの立場から現場を体験し、一歩を倒したミキストリと千堂の試合が決まり、絶対王者リカルドマルチネスの防衛戦のセミファイナルである千堂の試合を応援すべくメキシコへ。リカルドマルチネスはこの試合の勝者と次の防衛戦で対戦すると発言した、この試合の勝者は!?そのあとのリカルドの防衛戦は、物足りない感覚を抱きながら軽く相手をいなし倒した。その孤独で孤高のリカルドを観た一歩は…。再びリングに戻るのか…?

話は過去に変わるのだがこのはじめの一歩は戦後日本も舞台に出てくる。それが鴨川会長の青春時代である。盟友の猫田銀八との「拳闘」。まだ日本でボクシングと呼ばれていない時代に鴨川青年のストーリーが描かれている。一歩と会長の師弟関係も厳しくハードなトレーニングが続くのも頷ける。

それと忘れてはならないのが鷹村守であり、鴨川ボクシングジムの大黒柱であり、大看板であり、ムードメーカーであり、世界タイトル6階級制覇を明言し実行中である。鴨川会長に「ジジイ、ベルトが欲しいんだろ?!獲ってきてやるきてやるから待っとけ。」とカッコいいセリフも吐けば、笑いを誘うセリフも言い放つ。必殺技なんて必要ない天才ボクサーなのに、青木の蛙飛びに対抗して「よそ見」を考え出して対戦相手のパンチを浴びる等、大いに笑わせてくれる。ナイスキャラクターです。
1巻から130巻に作者であり、自身もボクシングジムを経営している森川ジョージ先生の壮大な思いが詰め込まれたボクシング漫画だと思います。

🄫森川ジョージ/講談社

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