弁護士のくず

漫画:弁護士のくず

弁護士のくず 第一審 井浦秀夫著  法律監修弁護士 小林茂和 ビッグコミックス 全21巻

弁護士のくず:10巻

弁護士のくず 第二審:11巻

『弁護士のくず』(べんごしのくず)は、井浦秀夫による日本の青年漫画。『ビッグコミックオリジナル』(小学館)にて2003年16号から2014年13号まで連載された。途中、2010年から『弁護士のくず 第二審』と改題している。法律監修に弁護士の小林茂和(第一東京弁護士会)。

🄫井浦秀夫/監修・弁護士 小林茂和/小学館

型破りで無茶苦茶な言動から「人間のくず」とまで呼ばれる弁護士九頭元人(くず もとひと)が、舞い込んでくる様々な依頼を引き受ける過程で、弁護士とは思えないような方法で依頼を解決する様や、依頼の裏に潜む人間模様を描いたブラック・コメディ漫画である。

九頭 元人(くず もとひと)

本作の主人公。高校中退後に女性のヒモを経て、なぜか弁護士になれた男。その言動は建前無しの本音100%で貫かれており、時に自らヤミ金対策を教えておきながら報酬を得るためにヤミ金と同じ手口を使ったり、弁護を担当した言動に問題のある被告人を、正義感からとはいえ、公判後の記者会見の場で怒りにまかせて殴ったりしている。更に偽悪趣味があり、事件が解決した後に屁理屈をこねる、最後の最後で余計な一言を言って場の空気を悪くする、所長である白石のいないところでは悪口を言っておきながら、白石の前ではわざとらしく必要以上に持ち上げるなど、その言動はしばしば周囲の顰蹙を買っている。依頼案件や裁判を有利に導くために、脅しや騙しといった弁護士らしからぬ非合法すれすれのテクニックを駆使したり、場合によっては利益相反、守秘義務違反等、弁護士としての倫理違反を犯すなど、手段を選ばないこともある。

しかし一方で、複雑な背景を持つ事件の本質や、他人の隠している本音を見抜く洞察力に優れており、その言動のお陰で立ち直った者も多く、時折はちゃんとしたことも言う。事務所の方針でよく引き受けている少年事件は「全然儲からない」「ガキは大っキライだ、純粋で」という理由で好きではないが、非行少女を殴りつけて更生させたこともある。また適用法令等に関する判断は非常に妥当で、多くの無罪判決を勝ち取っており、弁護士としては一流。さらに、一人娘の美月に対して、「(死んだ)お母さんは、いつもお前を褒めている」と言葉をかける優しい一面を持つ。時には暴走しかけた武田に対し、弁護士としての責務を厳しい口調で真剣に説くこともある。即興の嘘話を作るのが得意で、わがままな依頼人をそれで説得したりもするが、大抵は意味もなく持ち出して、相手を煙に巻いている。

武田 真実(たけだ まみ)

人権派弁護士白石誠に憧れ入所した女性弁護士。常識的で正義感も強いが、人を疑うということを知らず、依頼人の嘘や隠し事に騙されることも多く、事の是非を一方的に決めつけるなど、独善的なところがある。九頭とコンビを組むことが多く、彼の非常識な言動に振り回されており、時にはきつい言葉で九頭を罵倒することがあり、九頭を殴ることもあるが、そのときは必ずグー。九頭の弁護士としての実力は認めているが、直後にとんでもない発言をすることなどは快く思ってはいない。そのためか九頭に「先生」をつけず、そのまま「クズさん」と呼ぶ。幽霊が苦手で、暗い場所や幽霊話をされたりすると過度に怯えたり、泣き出してしまう事もある。

九頭 美月(くず みづき) / 旧名:秋野 美月(あきの みづき)

九頭がかつてヒモをしていた時に付き合っていた女性・秋野葉月(あきの はづき)の娘。小学生。シングルマザーだった葉月が交通事故で亡くなり、葉月の兄夫婦の元に引き取られたが、そこで冷遇されたあげく虐待を受けていたため、九頭を頼って家出した。実際に九頭と血縁があるかどうかが不明であったため、九頭も美月に会った直後は全く認知する気が無かった。だが、美月の周りにいる人間の全く思いやりが無く身勝手な言動に激怒した九頭が、勢い余って認知してしまい娘として同居することになる。生前の母からは九頭の写真を見せられて「父親は正義の弁護士でヤクザと戦って死んだ」と語り聞かされていたが、現実の九頭の言動にはかなり頭を痛めている。

いわゆる文化系で、よく九頭に古典や神話、偉人の名言などの話を持ちかけてくるが、ほとんどバカ話かエロ話にされてしまう。霊が苦手なようで、幽霊や生き霊の登場する小説を読んでは怖がっている。第10話から眼鏡を掛けるようになった。同居後しばらくは母親の姓である「秋野」を名乗っていたが、第112話で「九頭」に改姓した。最終話にて、九頭とは実の親子であることが判明する。

🄫井浦秀夫/監修・弁護士 小林茂和/小学館

この漫画は弁護士の世界観や訴訟を起こす人の世界観、起訴された人のストーリーが描かれているのだが、主人公である九頭元人の一見いい加減な発言が最終的に的を得ている場合がほとんどに等しく、大変コミカルに描かれていて読み手を飽きさせない展開になっている。女性弁護士のバディ武田真美へのセクハラ言動など笑わせてくれる。武田にグーで殴られたりと生傷が絶えない九頭だが、キメるところはピシッとキメて優秀な弁護士だと思わせておいてまたふざける。普通の生活を送っていると裁判事なんて関係ないと思いがちだが、いつ自分自身が訴訟を起こす(起こされる)か判らない現代では、この漫画は読んでいた方が為になるのかもしれない。非常にテンポよく読みやすい内容であり、しかも勉強にもなる作品であります。ご一読くださいませ。

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