白眼子 山岸涼子/潮出版社

易者に非ずと銘打ち、運命観相を生業とする白眼子。彼にはいったい何が見えているのであろうか?そして如何なる能力をもっているのであろうか?少女は、この異能の持ち主と不思議な縁をもった・・・・・。

昭和21年、北海道・小樽。戦災孤児の少女の前に、運命を大きく変える男が現れた・・・その名は白眼子。少女はこの異能の人の許に育つ。・・・

©山岸涼子/潮出版社

戦災孤児の少女は真冬の北海道の小樽の市場に1人残され、自分の名前も、ミッちゃんとしか記憶にない状態で1人残されたのである。出店の人からも追い払われ、背の高い紳士に出会い触れられようとした時、怖くて逃げたり、野良犬にも絡まれて、行き場を失い途方に暮れかけ、泥水に濡れそぼった服は氷の様に少女をしばりあげた。ガチガチと歯の根が合わぬほどの震え、それは人間の身体が自らを暖めようとする最後の手段であることを、この小刻みな震えが止まる時、人は凍死の入り口に立つその時に白眼子のシロさん達に拾われた時、少女は気を失い真っ赤に燃えたストーブの傍らで目覚める。身なりも整えられて白眼子さまに会うのであった。少女は何故かこの男があの市場で出会った紳士であることにすぐ気がついた。名前を聞かれるも少女は自分のことをミッちゃんとだけ覚えていたため、白眼子さまはミツ・・・光のミツだと云い少女の名前は光子になり、白眼子さまは目が悪いからお仕えするんだよと白眼子さまの姉の末さんに言われて、白眼子さまの近くで寝るようになり、光子はオネショをしてしまうが、白眼子さまは躊躇なく末さんを呼び光子が寝小便をしたので世話してやってくれないかと頼んだのである。光子は白眼子さまは目が見えているのではと疑う最初だった。が白眼子さまは全盲であり、食事も手探りで明らかに目が見えない者の食事だった。白眼子さまは食事後に明日から光子に客の案内をしてもらうと告げた、客というのは戦争に行った息子の生死を知りたい老夫婦がほとんどで、白眼子さまはそれを霊視(運命観相)する能力を持っており、霊視するには息子の写真や衣類が必要になるため、光子はその写真や衣類を目の不自由な白眼子さまに手渡す役目だった。しかしそれがなぜなのか解ったのは、ずーっとずーっと後の事だった。北海道中にその名を知られた白眼子の運命観相は当たり、ポツポツとだが客が途絶えることはなかった。山岸涼子先生の白眼子は欲張ればその反動で不幸にもなり、幸せにもなれることを伝えている。読む機会があれば是非とも読んで頂きたいです。


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